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草鞋・案山子・茶碗づくり 090822,23

 盛夏を過ぎ、イネは花から実へと姿を変えた。
緑のサヤが黄金色に輝き始めるこの時期は、田んぼには入らない方いい。根を踏んで痛めてしまうと、収量が落ちるから。梅雨明け後に草をとり終わったら、後はじっと、天からの恵みを待つのみ。米も大豆も順調に育っている様子。

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すると、この人の季節がやってくる。

そう、田んぼの番人、かかし君。

棚田チャレンジでは昨年に続き、かかしづくりと茶碗づくりを開催。かかしで豊作を祈願し、「 my茶碗」で 自分でつくったお米を食べるという、農作業ナシのおいしい企画なのである。

さらに、今年新しく加わったのが、草鞋づくり。チャレンジャー達の熱烈ラブコールで、鴨川の藁細工名人、きんざさんを始めとする釜沼集落の長老達に学ぶ草鞋づくりワークショップが実現した。 

秋の収穫を前にしたアートな棚チャレイベント。

まずは草履づくりからスタート!

参加していないみなさんのために、作り方をダイジェストで紹介しておこう。

 草鞋の編み方

1)まずは、藁の準備から。藁を機械に通して柔らかくし、よりやすくしておく。この時、根元と穂先をそろえておく。

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2)草履のベースをつくる縄を編む。藁を3本ずつ取り、そのうちの一本ずつを、10センチ程長くしておく。

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長くした藁がもう一方の束と合うようにして、根元をあわせてより合わせていく。この時、手のひらをすりあわせて、一本ずつによりをかけ、それらをしっかりと引っ張りながら、固く編みあわせていく。 穂先を10センチほどはそのままにしておく。

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3)同じものをもうひとつつくり、互いのより目にあわせるようにして、2本をつなぐ。

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4)3)を藁でしごき、表面を滑らかにしておく。こうすることで滑りがよくなり、最後の行程がスムーズになる。

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5)足の親指に4)をかけて輪を作り、端が真ん中にくるようにセットする。

6)先端の部分を取り付け、編み込みを始める。最初は中の2本を1組として編み、2〜3回程編んで、先端の形が整ったら、4本を縦軸にして藁を編み込んでいく。この時、縦軸の間に指を入れて藁をぎゅっと詰めていくと、きれいに仕上がる。藁は順次継ぎ足しながら編み上げていく。

7)手の親指と人差し指くらいの長さまで編んだら、鼻緒を取り付ける。

8) 好みの大きさよりも 少し大きめになるように編みあげる。 例えば足と同じくらいに仕上げたい場合は、足よりも一回りくらい大きめになるまで編んでおこう。

9)縦軸の藁紐をぎゅっと絞り、形を整える。

10)鼻緒の中央を本体に取り付け、出来上がり!

長老達が子どもの頃は、自分で草鞋を編んで学校に一定たそうだ。昔、このあたりでは草鞋が当たり前。裸足の人も珍しくなかったのだとか。長老達は草鞋のことを「あしなか」と呼ぶ。それは、主に農作業用に使うものは、足の中程までの大きさだったから。きっと、足をべったり付いている暇などなかったのだろう。想像するだけでパワフル。きっといまなんかよりもずっと健康だっただろう。

初挑戦のチャレンジャー達は、藁をよりあわせるのも一苦労。最初は長老達に、

「縄をなうだけで一日終わるぞ」

といわれる状態。しかし、やるうちにどんどんハマり始め、作業に熱中し続けた。参加者の中には、フランス人のトスタンさんと、その会社のインターン、マリーさんもの姿も。お茶あるよ、という声にも見向きもせず、黙々と作業を続けること3時間。個性豊かな草履が完成した。

そしてこの夜は、スペシャルメニューの鯛寿司や、王国の穫れたて夏野菜を使った料理に舌鼓。翌日のアートワークに備えた。

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翌日の茶碗づくりは、鴨川で窯を開いている杉山さんの笹谷窯が会場。

こちらで茶碗づくりに精を出している間に、自然王国では、かかしづくりが進行していた。

こちらは、材料の収集からスタート。里山で集めてきた天然素材に、各自が持ち寄った衣類などを活用。針金や釘は使わず、麻紐で縛って留め、藁でボリュームを出した「 循環かかし」なのである。

今年の田んぼもにぎやかになった。

帰りに畑に草取りに行ってみると、雑穀がすっかり大きくなっていた。

さらに奥に行ってみると、里芋も小豆も、しっかりと成長している。
これは収穫が期待できそう。

雑穀の脱穀の難しさなどすっかり吹っ飛び、どうやっておいしく食べるかばかりを考えてしまう。さてさて、来年のアースデイのお弁当は……? メニューを考えるのが今から楽しみだ。

そして次回は、餅米の収穫と念願の俵編みにチャレンジ。果たして俵は完成するのか? 乞うご期待!

text&photo by kco_sawada

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